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2020年6月12日 (金)
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  • ステムラインの買収により、米国のオンコロジー分野でのバイオ製薬市場におけるメナリーニのプレゼンスを確立
  • メナリーニはステムラインのELZONRIS®のさらなる開発を支え、欧州と米国外における商業インフラを活用して世界的拡大を実現
  • 買収後、CD123を発現するその他の適応症でのELZONRISの研究をメナリーニが継続

伊フィレンツェ--(BUSINESS WIRE)--(ビジネスワイヤ) -- イタリアの製薬・診断薬非公開企業メナリーニ・グループは本日、ステムライン・セラピューティクスの買収を成功裏に完了したと発表しました。ステムライン・セラピューティクスは、新規抗がん剤の開発と商業化に傾注する商業段階のバイオ製薬企業(Nasdaq: STML)で、買収の現金対価総額は完全希薄化ベースで最大6億7700万ドルとなります。

2020年5月4日に発表した本買収により、商業段階と臨床段階の両資産が追加され、メナリーニのオンコロジーポートフォリオが強化されます。ステムラインの買収対価は、現金で1株当たり11.50ドルの前払いと、欧州委員会による承認後にEU5諸国のいずれかにおけるELZONRISの最初の販売完了を受けて各株主がさらに1株当たり1.00ドルの現金を受け取る権利が得られる取引不可の不確定価額受領権(CVR)です。

ステムラインは、2018年12月の米国食品医薬品局(FDA)承認を受けて、ELZONRISを成人および2歳以上の小児患者における芽球性形質細胞様樹状細胞腫瘍(BPDCN)の治療薬として発売しました。ELZONRISは、広範な悪性腫瘍に存在する標的であるインターロイキン3(IL-3)受容体α(CD123)を標的とする新規の分子標的治療薬です。これと並行して、ステムラインは、慢性骨髄単球性白血病(CMML)、骨髄線維症(MF)、急性骨髄性白血病(AML)を含め、他の適応症の臨床試験でELZONRISの評価を実施してきました。ステムラインの他のパイプライン候補にはfelezonexor(SL-801)(XPO1阻害剤、進行性固形がん患者での第1相試験が進行中)とSL-1001(RETキナーゼ阻害剤、IND対応の研究が進行中)が含まれます。

メナリーニ・グループのエルシン・バーカー・エルガン最高経営責任者(CEO)は、次のように述べています。「私たちは、ステムラインの買収を完了し、同社の熟達したチームをメナリーニに迎えることができて、感激しています。他の多くの悪性腫瘍を治療できる可能性を持つELZONRISや、その他の魅力的なパイプライン資産が加わることで、当社の研究開発能力が増強され、必要とする患者に新規抗がん剤を届けるための当社の活動が促進されます。」

ELZONRIS®について

CD123を標的とする分子標的治療薬のELZONRIS®(タグラクソフスプ)は、米国食品医薬品局(FDA)の承認を取得し、成人および2歳以上の小児のBPDCN患者の治療薬として米国で市販されています。米国向けの完全な処方情報についてはwww.ELZONRIS.comをご覧ください。欧州では欧州医薬品庁(EMA)が販売承認申請(MAA)を審査中です。

またELZONRISは、慢性骨髄単球性白血病(CMML)、骨髄線維症(MF)、急性骨髄性白血病(AML)を含め、CD123陽性の他の適応症を対象に別の臨床試験で評価中であり、CD123陽性全体集団(all-comers)試験を含む他の試験も計画中です。

CD123について

CD123は広範な悪性腫瘍で発現する細胞表面の分子標的です。これらの悪性腫瘍には、芽球性形質細胞様樹状細胞腫瘍(BPDCN)、慢性骨髄単球性白血病(CMML)および骨髄線維症(MF)を含む一定の骨髄増殖性腫瘍(MPN)、急性骨髄性白血病(AML)(一定のAMLサブセットで発現増大の可能性)、骨髄異形成症候群(MDS)、慢性骨髄性白血病(CML)が含まれます。さらにCD123は多発性骨髄腫(MM)、急性リンパ性白血病(ALL)、有毛細胞白血病(HCL)、ホジキンリンパ腫(HL)、一定の非ホジキンリンパ腫(NHL)でも報告されています。またCD123陽性細胞は数種類の固形がんの腫瘍微小環境に加え、皮膚ループスおよび強皮症を含む一定の自己免疫疾患でも検出されています。

BPDCNについて

以前は芽球性NK細胞リンパ腫と称されたBPDCNは、侵襲性の強いがん血液悪性腫瘍で、皮膚症状を伴う場合が多く、以前から転帰は不良でした。BPDCNは通常、骨髄もしくは皮膚、またはその両方に現れますが、リンパ節や内臓にも及ぶ場合があります。BPDCNの起始細胞は形質細胞様樹状細胞(pDC)前駆体です。BPDCNの診断は、CD123、CD4、CD56という3つの免疫表現型に加え、その他のマーカーに基づきます。世界保健機関(WHO)は2008年にこの疾患をBPDCNと命名しましたが、それ以前に使用された名称には芽球性NK細胞リンパ腫や無顆粒CD4/CD56陽性血液・皮膚腫瘍があります。詳細情報については、BPDCN疾患啓発ウェブサイト(www.bpdcninfo.com)をご覧ください。

メナリーニについて

メナリーニ・グループは、大手の国際的製薬企業として70カ国以上における直接的なプレゼンスを含め、100カ国以上でプレゼンスを有しています。当社のグローバルプラットフォームは広く欧州、中米、アフリカ、中東、アジアに拡大しており、年間売上高で42億ドル以上を生み出しています。メナリーニは125年以上にわたり、心血管、消化器、代謝、感染性疾患、抗炎症・鎮痛剤の各分野における多様な製品ポートフォリオにより、世界中の患者と医師に役立つ医薬品の開発と販売に投資してきました。またメナリーニはオンコロジー分野にも傾倒しており、さまざまながんを治療するための数種類の新治験薬を開発中です。

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For investor and media inquiries:
Charlie Chichester / Camilla Scassellati-Sforzolini (Europe)
Andrew Cole / Gloria Labbad (U.S.)
Sard Verbinnen & Co
Email: menarini-svc@sardverb.com

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