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2021年3月16日 (火)
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スイス・ヌーシャテル--(BUSINESS WIRE)--(ビジネスワイヤ) -- マシモ(NASDAQ: MASI)は本日、Pediatrics International誌に掲載された観察的後ろ向き研究の知見について発表しました。本研究では、大阪母子医療センターの研究者らが、マシモ製EMMA®携帯型カプノグラフを「気管切開をした小児の呼吸状態の評価に有用」であること見いだしています1。EMMA®は、コンパクトで持ち運びが容易な装置により、あらゆる年齢の患者でシームレスなメインストリーム方式カプノグラフィーを実現します。EMMA®は、日常的な校正やウォーミングアップが不要で、15秒以内に呼気終末二酸化炭素ガス分圧(EtCO2)と呼吸数を正確に測定し、連続的なEtCO波形を表示できます。



堀田将志医師と同僚らは、一般的な入院患者モニタリング装置の利用可能性が低い状況で、患者の呼吸状態の変化をモニタリングするためのコンパクトで携帯型の方法の潜在的な価値に注目し、気管切開をした小児を対象にEMMAカプノグラフの有用性を評価すべく、EMMA装置(気管切開カニューレの遠位側に接続)からのEtCO2値と、侵襲的に測定した静脈血二酸化炭素分圧(PvCO2)を比較しました。動脈血二酸化炭素分圧(PaCO2)は、呼吸状態を評価するための定石とされていますが、研究者らは「動脈血試料の採取は、静脈血試料の採取よりも侵襲性が高い」ことと、PaCO2とPvCO2の間での相関関係を示す研究に注目して、PvCO2を選択しました2,3。研究者らは9人の乳児(年齢中央値8カ月)を登録し、計43組のEtCO2-PvCO2測定値を比較しました。

研究者らは、EtCO2とPvCO2の測定値の相関係数が0.87(95%信頼区間:0.7〜0.93、p<0.001)であることを見いだしました。データを分析したところ、EtCO2値は対応するPvCO2値よりも平均で10.0mmHg低いことが判明しました(95%の一致限界は1.0〜19.1mmHg)。研究者らは、EtCO2がPvCO2よりも低くなる傾向について、「解剖学的および生理学的なデッドスペースの存在によって気管切開カニューレの近位部でガスが混合する」ことで説明可能かもしれないと推測しました。ほぼ患者全員がカフのないカニューレを使用していたため、多少の空気漏れが生じていた可能性があります。また、患者の約3分の2が「慢性肺疾患または気管支肺異形成症」を患っており、これは血液中のCO2分圧に比べて呼気中のCO2濃度が低くなる原因になることが示されていると、研究者らは指摘しました。

また研究者らは、患者が人工呼吸器を装着した状態で取得したデータでは、値の差の中央値が有意に大きいことを見いだしました(43組のデータのうち28組)。人工呼吸器装着時は中央値で11.2mmHg(6.8〜14.3)、非装着時は中央値で6.6mmHg(4.1〜9.0)の差がありました(p=0.043)。研究者らは、人工呼吸器を装着している患者は呼吸器疾患または循環器疾患を持っているため、人工呼吸器の使用が測定値のペアの差に有意に関連していると指摘しました。

研究者らは、「筆者らは、PvCO2とEtCO2の間に強い正の関係があることを実証し、気管切開をした小児を対象に本カプノメーターの有用性を明らかにした」と指摘し、「EMMAは、気管切開をした小児の呼吸状態の評価に有用である。EMMAはそうした小児にとって特に自宅ケアの環境や外来で使用することができる」 と結論付けています。また、「本研究の主な強みは、携帯型のカプノメーターを使用してEtCO2を評価にしたことにある」と述べました。

@Masimo | #Masimo

マシモについて

マシモ(NASDAQ: MASI)は世界的な医療技術企業として、革新的な測定法、センサー、患者モニター、自動化ソリューション、接続ソリューションを含め、業界をリードする多様なモニタリング技術の開発・製造に当たっています。当社の使命は、患者転帰を向上させてケアのコストを削減することです。1995年投入のMasimo SET® Measure-through Motion and Low Perfusion™(体動時・低灌流時モニタリング可能)パルスオキシメトリーは、他のパルスオキシメトリー技術より性能面で優れていることが100件を超える独立した客観的研究で示されています4。またMasimo SET®は医師が新生児における重度の未熟児網膜症を減らし5、新生児におけるCCHDスクリーニング値を改善し6、術後の病棟におけるマシモ・ペイシェント・セーフティーネット(Masimo Patient SafetyNet™)での連続的モニタリングで使用した場合、救急対応チームの実動、ICUへの移動、コストを削減する7-10ことが示されています。Masimo SET®は世界各国の主要な病院やその他の医療現場で推定2億人以上の患者に使用されており11、USニューズ&ワールド・レポート誌の2020-21年全米優良病院ランキング12によれば上位10病院中の9病院で最重要のパルスオキシメトリーとなっています。マシモはSET®の改善を続けており、2018年には体動時の状態におけるRD SET®センサーのSpO2精度が大幅に改善されたことを発表し、医師らが頼りにしているSpO2値は患者の生理状態を正確に反映しているとの信頼感を高めることとなりました。2005年、マシモはrainbow® Pulse CO-Oximetry技術を発表し、それまで侵襲的な手段でのみ可能であった血液成分モニタリングを非侵襲的、連続的なものとすることを可能にしました。測定できるのは、トータルヘモグロビン濃度(SpHb®)、酸素含量(SpOC™)、カルボキシヘモグロビン濃度(SpCO®)、メトヘモグロビン濃度(SpMet®)、脈波変動指標(PVi®)、RPVi™(rainbow® PVi)、予備酸素摂量指数(ORi™)です。2013年、マシモは患者モニタリング&コネクティビティ・プラットフォームRoot®を導入しました。本プラットフォームは可能な限り柔軟で拡張可能なものとなるようゼロから構築し、その他のマシモ製モニタリング技術やサードパーティー製モニタリング技術の追加を容易化しました。マシモの重要な追加技術には、次世代SedLine®脳機能モニタリング、O3®リージョナルオキシメトリー、NomoLine®サンプリングライン付きISA™カプノグラフィーが含まれます。マシモの連続モニタリング/スポットチェック製品ファミリーPulse CO-Oximeters®には、Radius-7®やRadius PPG™などのテザーレスなウエアラブル技術、Rad-67™などのポータブルデバイス、MightySat® Rxなどのフィンガーチップパルスオキシメーター、Rad-97®などの病院と自宅の両方で使用できる装置を含め、様々な臨床/非臨床シナリオで使用できるようデザインした装置があります。マシモの病院自動化/接続ソリューションはMasimo Hospital Automation™プラットフォームを中心に構成されており、Iris®Gateway、iSirona™、Patient SafetyNet、Replica™、Halo ION™、UniView™、UniView: 60™、Masimo SafetyNet™を含みます。マシモと当社製品の追加情報については、www.masimo.comをご覧ください。マシモの製品に関して発表済みの臨床研究の結果はwww.masimo.com/evidence/featured-studies/feature/でご覧いただけます。

ORiおよびRPViはFDA 510(k)承認を取得しておらず、米国では販売されていません。Patient SafetyNetの商標の使用は、ユニバーシティ・ヘルスシステム・コンソーシアムからのライセンスに基づいています。

References

  1. Hotta M, Hirata K, Nozaki M, Mochizuki N, Hirano S, and Wada K. Availability of portable capnometers in children with tracheostomy. Pediatrics Int’l. 2021. DOI:10.1111/PED.14516
  2. Fujimoto S, Suzuki M, Sakamoto K, et al. Comparison of End-Tidal, Arterial, Venous, and Transcutaneous PCO2. Respir Care. 2019;64(10):1208-14.
  3. Bloom BM, Grundlingh J, Bestwick JP, Harris T. The role of venous blood gas in the emergency department: a systematic review and meta-analysis. Eur J Emerg Med. 2014;21(2):81-8.
  4. パルスオキシメトリーおよびMasimo SET®の利点に関して発表済みの臨床研究は当社ウェブサイト(http://www.masimo.com)で確認可能。比較研究には、学会で発表されたアブストラクトや査読誌の論文から成る独立した客観的研究が含まれる。
  5. Castillo A et al. Prevention of Retinopathy of Prematurity in Preterm Infants through Changes in Clinical Practice and SpO2 Technology. Acta Paediatr. 2011 Feb;100(2):188-92.
  6. de-Wahl Granelli A et al. Impact of pulse oximetry screening on the detection of duct dependent congenital heart disease: a Swedish prospective screening study in 39,821 newborns. BMJ. 2009;Jan 8;338.
  7. Taenzer A et al. Impact of pulse oximetry surveillance on rescue events and intensive care unit transfers: a before-and-after concurrence study. Anesthesiology. 2010:112(2):282-287.
  8. Taenzer A et al. Postoperative Monitoring – The Dartmouth Experience. Anesthesia Patient Safety Foundation Newsletter. Spring-Summer 2012.
  9. McGrath S et al. Surveillance Monitoring Management for General Care Units: Strategy, Design, and Implementation. The Joint Commission Journal on Quality and Patient Safety. 2016 Jul;42(7):293-302.
  10. McGrath S et al. Inpatient Respiratory Arrest Associated With Sedative and Analgesic Medications: Impact of Continuous Monitoring on Patient Mortality and Severe Morbidity. J Patient Saf. 2020 14 Mar. DOI: 10.1097/PTS.0000000000000696.
  11. 推定値:マシモの社内資料
  12. http://health.usnews.com/health-care/best-hospitals/articles/best-hospitals-honor-roll-and-overview.

将来見通しに関する記述

本プレスリリースは、1995年民事証券訴訟改革法との関連で、1933年証券法第27A条および1934年証券取引所法第21E条で規定された将来見通しに関する記述を含みます。これらの将来見通しに関する記述には、特にEMMA®の潜在的有効性に関する記述が含まれています。これらの将来見通しに関する記述は、当社に影響を及ぼす将来の出来事についての現時点での予測に基づいており、リスクおよび不確実性に左右され、これらのすべてが予測困難で、これらのすべてが当社のコントロールを超えており、種々のリスク要因の結果として、将来見通しに関する記述で表明された内容とは不利な形で著しく異なる結果が生じる場合の原因となり得るものです。これらのリスク要因には、臨床結果の再現性に関する当社の仮定に関連するリスク、EMMAを含むマシモ独自の非侵襲的測定技術が良好な臨床結果と患者安全性に貢献するという当社見解に関連するリスク、マシモの非侵襲的医療技術のブレイクスルーがコスト効率に優れたソリューションと独自のメリットを提供するとの当社見解に関連するリスク、COVID-19に関連するリスクに加え、米国証券取引委員会(SEC)に提出した当社の最新報告書のセクション「リスク要因(Risk Factors)」で指摘したその他の要因が含まれますが、これらの要因に限定されません。これらの報告書はSECのウェブサイト(www.sec.gov)から無料で入手できます。当社は将来見通しに関する記述に反映された予測が合理的であると考えるものの、当社はこれらの予測が正しいと判明するかどうか判断できません。本プレスリリースに含まれる将来見通しに関する記述はすべて、全体として前記の注意書きによる明示的条件の下に成立するものです。読者の皆さまは、本日の時点についてのみ言及しているこれら将来見通しに関する記述に過度の信頼を寄せないようお願いします。当社はこれらの記述または当社がSECに提出した直近の報告書に含まれる「リスク要因」について、新規の情報、将来の出来事、その他の結果に関係なく、適用される証券法で求められる場合を除き、更新・修正・説明する義務を何ら負いません。

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