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2021年8月2日 (月)
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武田薬品は活動をデング熱、ジカウイルス、汎発性インフルエンザのワクチンに集中へ

米マサチューセッツ州ケンブリッジ & カリフォルニア州メンローパーク--(BUSINESS WIRE)--(ビジネスワイヤ) -- 武田薬品工業株式会社(TSE:4502/NYSE:TAK)(「武田薬品」)とフレーザー・ヘルスケア・パートナーズ(フレーザー)は本日、武田薬品のノロウイルスワクチン候補の開発および商業化を行うバイオ製薬企業のHilleVax, Inc.(HilleVax)の設立を目的とした協業を発表しました。武田薬品は、当社のノロウイルスワクチン候補HIL-214(旧開発コードTAK-214)について、契約一時金ならびに将来の売上高に応じた現金によるマイルストーン支払いおよびロイヤルティーを対価として、日本を除く世界における独占的開発・商業化の権利をHilleVaxに譲渡しました。武田薬品は日本における商業化権を保持し、HilleVaxは日本における一定の開発活動を同社の世界的開発に統合します。武田薬品は引き続きワクチン事業に傾倒しますが、本提携により、現時点で日本において供給しているワクチンに加え、デング熱、COVID-19、汎発性インフルエンザ、ジカウイルスに当社の世界的資源を集中させることができます。


ウイルス様粒子(VLP)技術を用いたワクチン候補であるHIL-214は、4712例の成人被験者を対象としたランダム化プラセボ対照第2b相有効性フィールド試験を完了しています。本試験ではHIL-214の良好な忍容性が示され、ノロウイルス感染に起因する中等度から重度の急性胃腸炎に対する予防効果につき、臨床における概念実証が確認されました1。本ワクチン候補については、これまでに9件のヒト臨床試験が実施されており、4500例以上の被験者の安全性データと、2000例以上の被験者の免疫原性データが集積されています。

武田薬品グローバル・ワクチン・ビジネス・ユニットのプレジデントであるラジーブ・ヴェンカヤは、次のように述べています。「武田薬品とフレーザーは提携を成功させてきた歴史があり、私たちはHIL-214の開発を前進させるHilleVaxの能力を確信しています。HIL-214は世界で開発が進んでいる最も先進的なワクチン候補であり、ノロウイルスに起因する急性胃腸炎の甚大な世界的負担を軽減する可能性を持っています。また本提携により、武田薬品は世界各国で承認申請を開始しているデング熱ワクチン、当社の各種パンデミックプログラム、米国政府との提携によるジカウイルスワクチンの開発に活動と資源を集中させることができます。」

ノロウイルスは一般的な腸管感染症であり、下痢、嘔吐、腹部けいれん、悪心、時として臨床的に重大な脱水症をもたらすこともある発熱を特徴とします2。ノロウイルスはあらゆる年代で、急性胃腸炎を引き起こす主因として知られています3。ノロウイルス関連疾患は世界中で1年間に7億人近くが発症し、20万人以上がノロウイルス感染を原因として亡くなっていると推測されており、大きな経済的および社会的負担となっています3。現在、ノロウイルス感染症で承認されているワクチンはなく、HIL-214は依然としてヒト臨床試験で最も開発が進んでいるノロウイルスワクチン候補です。

HilleVaxの共同設立者でフレーザーのベンチャーパートナーの山田忠孝(M.D.)は、次のように述べています。「ファトム・ファーマシューティカルズ設立における良好な提携関係に続き、HilleVax設立で再び武田薬品と提携できることを非常にうれしく思っています。ノロウイルスは高い罹患率と死亡率のみならず、世界中で甚大な経済的および社会的損失をもたらします。HIL-214は、この巨大な未充足ニーズに対処する重要な機会を与えてくれるものと信じています。」

武田薬品のワクチンに対する取り組みについて

ワクチンは、毎年200~300万人以上の生命を救い、世界の公衆衛生を変革しました。武田薬品は70年以上にわたり、ワクチンの提供により日本の人々の健康を守ってきました。現在、武田薬品のグローバルワクチンビジネスはデング熱、COVID- 19、汎発性インフルエンザ、ジカウイルス感染症など、世界で最も困難な感染症の一部を対象に、新機軸を取り入れた対策に取り組んでいます。武田薬品のチームはワクチンの開発製造に関する傑出した実績と豊富な知識を生かして、世界で最も緊急性の高い公衆衛生ニーズに対応すべく、ワクチンのパイプラインを前進させています。詳細についてはwww.TakedaVaccines.comをご覧ください。

武田薬品工業株式会社について

武田薬品工業株式会社(TSE:4502/NYSE:TAK)は、日本に本社を置き、自らの企業理念に基づき患者さんを中心に考えるというバリュー(価値観)を根幹とする、グローバルな研究開発型のバイオ医薬品のリーディングカンパニーです。武田薬品は、「すべての患者さんのために、ともに働く仲間のために、いのちを育む地球のために」という約束を胸に、革新的な医薬品を創出し続ける未来を目指します。研究開発においては、オンコロジー(がん)、希少遺伝子疾患および血液疾患、ニューロサイエンス(神経精神疾患)、消化器系疾患の4つの疾患領域に重点的に取り組むとともに、血漿分画製剤とワクチンにも注力しています。武田薬品は、研究開発能力の強化ならびにパートナーシップを推し進め、強固かつ多様なモダリティ(創薬手法)のパイプラインを構築することにより、革新的な医薬品を開発し、人々の人生を豊かにする新たな治療選択肢をお届けします。武田薬品は、約80の国と地域で、医療関係者の皆さんとともに、患者さんの生活の質の向上に貢献できるよう活動しています。詳細についてはhttps://www.takeda.comをご覧ください。

フレーザー・ヘルスケア・パートナーズについて

1991年設立のフレーザー・ヘルスケア・パートナーズは、医療系企業に成長資本およびベンチャー資本を提供する一流企業です。これまでに200社以上の企業に対し総額で48億ドル近くの資本を投資してきました。投資タイプは、企業の設立やベンチャー企業から、収益性の高い中小企業の買収までさまざまです。当社のグロースバイアウトチームは、医療と製薬のサービス、医療用製品、関連分野を投資対象としています。ライフサイエンスチームは、革新を通じて未充足の医療ニーズに対応する治療薬および関連分野を投資対象としています。フレーザーはワシントン州シアトルとカリフォルニア州メンローパークに事業所を構えており、米国、カナダ、欧州で幅広く投資を行っています。フレーザー・ヘルスケア・パートナーズの詳細情報については、当社ウェブサイト(http://www.frazierhealthcare.com)をご覧ください。

HilleVaxについて

HilleVaxは、新規ワクチン候補の開発と商業化に傾注するバイオ製薬企業です。同社の最初の開発プログラムであるHIL-214は、ウイルス様粒子(VLP)技術を用いたワクチンで、ノロウイルスに起因する中等度から重度の急性胃腸炎の予防を目的として開発中です。HilleVaxの詳細情報については、同社ウェブサイト(http://www.HilleVax.com)をご覧ください。

武田薬品工業の将来に関する見通し情報

本ニュースリリース及び本ニュースリリースに関して配布された資料には、武田薬品の見積もり、予測、目標及び計画を含む当社の将来の事業、将来のポジション及び業績に関する将来見通し情報、理念又は見解が含まれています。将来見通し情報は、「目標にする(targets)」、「計画する(plans)」、「信じる(believes)」、「望む(hopes)」、「継続する(continues)」、「期待する(expects)」、「めざす(aims)」、「意図する(intends)」、「確実にする(ensures)」、「だろう(will)」、「かもしれない(may)」、「すべきであろう(should)」、「であろう(would)」「することができた(could)」、「予想される(anticipates)」、「見込む(estimates)」、「予想する(projects)」などの用語若しくは同様の表現又はそれらの否定表現を含むことが多いですが、それに限られるものではございません。これら将来見通し情報は、多くの重要な要因に関する前提に基づいており、実際の業績は、将来見通し情報において明示又は暗示された将来の業績とは大きく異なる可能性があります。その重要な要因には、日本及び米国の一般的な経済条件を含む当社のグローバルな事業を取り巻く経済状況、競合製品の出現と開発、世界的な医療制度改革を含む関連法規の変更、臨床試験成功の不確実性や規制当局による判断とその時期を含む臨床製品開発に伴う課題、新規および既存製品の商業上の成功の不確実性、製造上の困難や遅延、金利及び為替の変動、市場で販売された製品又は候補製品の安全性又は有効性に関するクレーム又は懸念等、新規コロナウイルス・パンデミックのような健康危機が、当社が事業を行う国の政府を含む当社とその顧客及び供給業者に及ぼす影響、買収対象企業とのPMI(買収後の統合活動)の時期及び影響、武田薬品の事業にとってのノン・コア資産を売却する能力及びかかる資産売却のタイミング、当社のウェブサイト(https://www.takeda.com/investors/sec-filings/)又はwww.sec.gov において閲覧可能な米国証券取引委員会に提出したForm 20-Fによる最新の年次報告書及び当社の他の報告書において特定されたその他の要因が含まれます。武田薬品は、法律や証券取引所の規則により要請される場合を除き、本ニュースリリースに含まれる、又は当社が提示するいかなる将来見通し情報を更新する義務を負うものではありません。過去の実績は将来の経営結果の指針とはならず、また、本ニュースリリースにおける武田薬品の経営結果は武田薬品の将来の経営結果又はその公表を示すものではなく、その予測、予想、保証又は見積もりではありません。

References

1 Sherwood J, et al. Vaccine 2020; 38(41):6442-6449
2 https://www.cdc.gov/norovirus/index.html [accessed 2021 April 27].
3 Hall AJ, et al. Expert Rev Vaccines 2016;15(8):949-951

本記者発表文の公式バージョンはオリジナル言語版です。翻訳言語版は、読者の便宜を図る目的で提供されたものであり、法的効力を持ちません。翻訳言語版を資料としてご利用になる際には、法的効力を有する唯一のバージョンであるオリジナル言語版と照らし合わせて頂くようお願い致します。


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