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2022年9月23日 (金)
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伊ネルビアーノ--(BUSINESS WIRE)--(ビジネスワイヤ) -- NMSグループの一員であり、革新的ながん治療薬の創薬と開発を手掛ける臨床段階の企業であるネルビアーノ・メディカル・サイエンシズ(NMS)は本日、高度に選択的で脳透過性がある次世代PARP1阻害剤NMS-293に関するライセンスオプション付きの提携契約をメルク・ヘルスケア(メルク)と締結したと発表しました。


PARP(ポリ[ADP-リボース]ポリメラーゼ)は、DNA損傷の修復に重要な役割を果たしており、PARP阻害剤は、BRCA変異を有する乳がん、卵巣がん、前立腺がん、すい臓がんなど、相同組み換え修復遺伝子を欠く腫瘍の治療で高い有効性が確認されています。

NMS-293は、経口投与可能なPARP1阻害剤で、第一世代のPARP阻害剤と比較して、PARP1選択性がより高く、脳への透過性が高くなるように設計されています。また、血液学的副作用のプロファイルが低いと見込まれることから、単剤としての使用だけでなく、DNA損傷を蓄積する薬剤との併用により、幅広い種類の腫瘍に使用できる可能性を持つ特性が期待されています。NMS-293は現在、BRCA変異腫瘍に対する単剤療法に加え、医療ニーズが非常に高い脳腫瘍である再発性膠芽腫(GBM)に対するテモゾロミド(TMZ)との併用療法として初期臨床開発段階にあります。

今回の契約に基づき、メルクはNMSに対して最大6500万米ドルの早期支払い(契約一時金およびオプション行使料)を行います。さらに、NMSは特定の開発・規制・商業上のマイルストーンの達成に応じた支払い、メルクの売上高に応じた段階的なロイヤルティーを受領します。オプションの行使により、NMSはメルクに対し、NMS-293の研究・開発・製造・商業化に関する独占的権利を許諾します。

NMSおよびNMSグループの最高経営責任者(CEO)であるHugues Dolgos(Pharm.D.)は、次のように述べています。「NMS-293は、次世代PARP1阻害剤として臨床試験が開始された初めてのものです。NMS-293はその独自の特徴から、脳腫瘍など、現在のPARP阻害剤の適応とならず、治療法の発見が世界的に急務となっている腫瘍において、化学療法、DNA修復阻害剤、ADCなどDNA損傷を蓄積する多種多様な薬剤との併用で大きな可能性を持っています。NMSはファーストインクラスとベストインクラスの資産から成る独自の専有的プラットフォームを構築しており、当社主力としてのNMS-293により、PARPのような新規標的クラスへと拡大してきました。私たちは、DNA修復の分野における世界的リーダーであり、商業化地域のしっかりとした実績もあるメルクは、当社プログラムの価値を最大化する上で理想的なパートナーであると確信しています。」

メルクのヘルスケア事業部門オンコロジー開発ユニットのヘッドを務めるVictoria Zazulina氏(M.D.)は、次のように述べています。「当社は、過去数年にわたってPARP阻害剤が示してきた治療効果に基づき、この新しいPARP1プログラムが成功すれば、血液学的有害事象のプロファイルの改善により、既存のPARP阻害剤が奏功しない患者の大きな未充足ニーズを満たすと考えています。この次世代PARP1選択的阻害剤を創薬して前進させたNMSの業績は、DNA損傷応答機構を修正する治療法の開発における当社の深い専門知識と相まって、患者のためにこの治験薬をさらに開発するための強力な基盤を生み出します。」

オプション行使の期間中、NMSとメルクは、NMS-293の単剤療法および併用療法の臨床開発で連携し、NMSが国際臨床試験のデザイン、治験依頼、実施、資金調達を行います。

NMS-293について

NMS-293は、経口投与可能な低分子PARP1阻害剤であり、BRCA変異腫瘍に対する単剤療法に加え、医療ニーズが非常に高い脳腫瘍である再発性膠芽腫(GBM)に対するテモゾロミド(TMZ)との併用療法として、初期臨床開発段階にあります。

ネルビアーノ・メディカル・サイエンシズについて

ネルビアーノ・メディカル・サイエンシズ(NMS)は、オンコロジー領域における低分子新規化学物質(NCE)の発見と臨床開発に傾注しています。当社は、新規作用機序と創薬標的に関する革新的な手法により、ファーストインクラスおよびベストインクラスの個別化医療をがん患者に提供しています。当社の現在のパイプラインは、十分に検証されたキナーゼプラットフォームに由来するNCEで構成されており、これらのNCEは初期の前臨床段階から臨床段階のプロジェクトにおいて、自社開発およびパートナー企業との共同開発が行われています。

NMSは、バイオテクノロジー企業の柔軟性と大手製薬企業の質を兼ね備えています。経験豊富な当社経営陣が率いる専門職員は高度な技能を有しており、世界的な視野と、研究・創薬・臨床開発における幅広い専門知識を持ち合わせています。またNMSグループの子会社であるAccelera(AdMet)およびNerPharMa(製造)を通じ、医薬品開発のあらゆる付加的な側面をカバーしています。

当社の主な強みは、業界で有名な当社のキナーゼ阻害剤創薬プラットフォームです。本プラットフォームは化学物質コレクションを常に拡大させており、幅広い知的財産権のカバー範囲、創薬ノウハウ、技術により、当社はエンコラフェニブやエヌトレクチニブなど最近承認された革新的医薬品の知的財産権をライセンスすることが可能となっています。

当社は、世界中の学術機関や臨床研究者、産業界のパートナーと連携し、新薬の早期創薬から臨床開発までの当社プログラムを前進させています。また、さまざまな地域で当社製品を開発・商業化するためのさらなる戦略的連携や、臨床開発のための有望な資産のライセンス取得機会を追求しています。

NMSグループについて

NMSグループは、イタリア最大のオンコロジー研究開発企業です。当社の従業員400人の半数以上は高度な教育を受けており、革新的な研究・開発・製造に専心しています。NMSのキナーゼ阻害剤探索プラットフォームと抗体結合ペイロードプラットフォームは、当グループのイノベーションの原動力であり、個別化治療におけるNMSの世界的認知度を確固たるものにしています。NMSが創薬したエヌトレクチニブは、NTRK1/2/3およびROS1に依存する固形腫瘍を治療する標的キナーゼ阻害剤であり、現在ロシュ・グループの一員であるIgnytaにライセンスされていますが、最近になってすべての主要市場で商業化の承認を取得しています。これは、NMSグループの創薬プラットフォームの競争力をさらに証明するものです。

NMSグループには3つの子会社があります。NMS S.r.l.はFIC/BICに専念する医薬品研究開発企業であり、10件以上の抗がん剤プロジェクトの充実したパイプラインを持ち、そのうち3件のプロジェクトは現時点で初期臨床開発段階にあります。他の2つの子会社は、前臨床CRO企業のAcceleraと、臨床開発および商業化をサポートするAPIおよび医薬品の製造を行うNerPharMaです。

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