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2015年10月15日 (木)
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  • 武田薬品工業株式会社とロンドン大学ユニバーシティカレッジ(UCL)が遺伝子異変を標的とした新規パートナーシップを発表
  • 最新の報告によると、ロンドンおよびイングランド南東域のライフサイエンス産業に対する投資規模で日本が過去10年にわたって第2位

ロンドン&東京--(BUSINESS WIRE)--本日、貿易視察で訪日中のロンドン市長ボリス・ジョンソンは、パーキンソン病や運動ニューロン疾患などの破壊的な神経変性疾患の発症原因と、これらの疾患の進行を抑止する手段を理解することを目的とした、日英間の新しいパートナーシップを発表します。


日本最大の製薬企業である武田薬品工業株式会社(TSE:4502)と、世界のトップ10大学のひとつとして定評のあるUCL(ロンドン大学ユニバーシティカレッジ)のパートナーシップは、より効果的な新規治療法の開発を可能にするため、これらの疾患に対する遺伝子と遺伝子異変の役割を特定し、理解することに重点を置きます。

このパートナーシップでは、武田薬品とUCLの研究者が、バイオインフォマティクスや分子生物学、薬理学などを含む創薬・非臨床試験の多様な分野において、共同研究を推進していきます。この共同研究はまた、国家衛生研究院(NIHR)ロンドン大学ユニバーシティカレッジ病院 生物医学研究所からの資金援助を受けます。

武田薬品は、ロンドンのライフサイエンス産業に大規模な投資を実施しているグローバル企業であり、昨年ロンドンにおけるそのプレゼンスを増強し、欧州武田開発センターは現在400名を超える従業員を擁しています。同社は英国の他の地域にも拠点を構えており、そのひとつであるケンブリッジの研究所では、神経変性疾患の治療法の研究開発を拡大することを目的としたUCLとのコラボレーションが始動しました。さらに武田ケンブリッジは、精神疾患、心血管疾患および代謝性疾患に対する新しい治療法の研究にも積極的に取り組んでいます。

本日のこの発表は、プライスウォ―ターハウスクーパー(PwC)の新規報告の発表と同時に行われます。この報告書によると、イングランド南東域のライフサイエンス産業に対する日本の過去10年間の投資総額は1億6000万英ポンドにおよび、海外からの投資としては第2位の規模となっています。日系製薬企業大手9社の幹部へのインタビュー調査に基づくこの報告書からは、イングランド南東域に人気が集中している理由として、世界中から優れた人材が集まっていること、優秀な大学が数多くあること、大企業と中小企業間の強固な産業エコシステム、労働法から知的財産に至るまでの望ましいビジネス環境、などの要因が頻繁に挙げられていることがわかります。

詳細な報告書は、http://medcityrb.staging.wpengine.com/wp-content/uploads/2015/09/Collaborating-for-success.pdf でご覧いただけます。

このパートナーシップと報告書は、BioJapanにてロンドン市長 ボリス・ジョンソンが発表します。BioJapanは、毎年世界中からおよそ700社ものバイオサイエンス企業が集結する、アジア最大級のバイオテクノロジーイベントです。ロンドン市長は、開会レセプションにて基調スピーチを行い、世界をリードするロンドンとイングランド南東域のライフサイエンス産業をたたえます。この地域には1896社におよぶライフサイエンス企業が所在しており、その年間総売上高は166億英ポンドに達し、英国全土で6万2855人を雇用しています*。

ロンドン市長は、世界をリードするロンドンとイングランド南東域のライフサイエンス産業クラスターを振興し、その成長発展を主導することを目的に自身が2014年4月に設立した組織のメドシティの代表団とBioJapanに出席します。

ロンドン市長 ボリス・ジョンソンは次のように語っています。

「ロンドンは、世界屈指の優秀な大学が所在するトップクラスの科学都市であり、人生を一変させてしまう恐ろしい病気とその治療法に対する理解を深める研究活動の最前線にある都市です。グローバルなパートナーとの協働は、画期的な研究成果から良い治療法を創出するための重要な鍵なのです。ですから、武田薬品がこのパートナーシップを通してロンドンへのコミットメントを深めていることを、心から嬉しく思います」

武田薬品の医薬研修本部長 丸山哲行博士は、次のように述べています。

「武田薬品では、パートナーとの提携でイノベーションを加速させています。ですから我々は、世界をリードするUCLの研究チームとのコラボレーションに大きな期待を寄せています。この共同研究により、武田薬品の研究開発活動の重点領域のひとつである中枢神経系疾患に対する新しい治療のパスウェイを特定し、検証する道を拓くことができるでしょう。そしてそれが最終的には、新規治療法の開発という形で、神経変性疾患に苦しむ患者さんたちへの貢献につながるはずです」

このUCLと武田薬品との合意は、アルツハイマー病やパーキンソン病などの神経変性疾患に対する新規治療法の開発を目的として3年前に開始された日本の製薬企業エーザイ株式会社との提携を補足するものです。

UCL学長のマイケル・オーサーは以下のように述べています。

「エーザイとの提携は、UCLの神経変性疾患に対する新規治療法の研究開発活動にとって極めて重要なステップでした。UCLの推進力は他の研究分野にも反映されており、特に製薬企業とタッグを組むという点で、UCLの研究開発活動がいかに共同研究指向型であるかを示しています。今回の武田薬品とのパートナーシップは、大きな前進を期待することができるものです。UCLは長年にわたる日本企業との協働に揺るぎない実績を積んでおり、これを基盤にあらゆる研究分野でパートナーシップを築き上げたいと考えています」

ロンドン市振興機構(ロンドン&パートナーズ)および「GREATキャンペーン(グレート・キャンペーン)」とのパートナーシップのもと、メドシティはBioJapanにて細胞治療における日英のコラボレーションを振興する、新規大型キャンペーンを立ち上げます**。

このキャンペーンには、細胞治療と再生医療の分野におけるロンドンおよびイングランド南東域の卓越性を紹介する新規報告書や動画が含まれており、武田薬品やファイザーなどの製薬企業、オックスフォード大学やケンブリッジ大学、ロンドン大学ユニバーシティカレッジ、ロンドン大学キングスカレッジの研究所、細胞治療カタパルト、さらに英国政府ライフサイエンス担当大臣 ジョージ・フリーマンなどが貢献しています。

メドシティ会長のエリオット・フォースター博士は次のように述べています。

「英国が誇るバイオテクノロジーのリーダーとともに日本を訪問し、英国で細胞治療がいかに革新的に、いかに多彩な手段で開発され、商業化されているかをご紹介できることを心から嬉しく思います。この分野における強固な実績とコミットメントを実証している日本と力を合わせることで、現状を打破する潜在力を秘めた新しいサイエンスを急速に発展させる大きなチャンスが開かれます」

       以上


Contacts

アビゲール・スミス(Abigail Smith)
メドシティ、メディア&PRマネージャー
Tel: +44 (0)7917 604 027
Email: abigailcsmith@medcitylondon.com

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