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2018年12月6日 (木)
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–自家造血幹細胞移植後の多発性骨髄腫成人患者を対象とするニンラーロ(イキサゾミブ)維持療法により、無増悪生存期間が改善 –

– データは2018年12月2日に第60回米国血液学会(ASH)年次総会で発表へ –

米マサチューセッツ州ケンブリッジ & 大阪--(BUSINESS WIRE)--(ビジネスワイヤ) -- 武田薬品工業株式会社(TSE:4502)は本日、カリフォルニア州サンディエゴで開催される第60回米国血液学会(ASH)年次総会で、第3相ランダム化TOURMALINE-MM3試験のデータを2018年12月2日(日曜)に報告すると発表しました。本試験は、多発性骨髄腫と診断され高用量化学療法(HDT)および自家造血幹細胞移植(ASCT)が 奏功した成人患者で、維持療法として経口で単剤投与したニンラーロ(イキサゾミブ)の有効性を評価する試験です。ニンラーロは現在、多発性骨髄腫に対するASCT後の維持療法として承認されていません。


本試験では主要評価項目が達成され、多発性骨髄腫と診断されHDTおよびASCTが奏功した成人患者で、独立審査委員会(IRC)の評価に基づき、ニンラーロはプラセボと比較して無増悪生存期間(PFS)の統計的に有意な改善を示しました(HR 0.72、p値=0.002)。プラセボと比較してニンラーロにより、病状進行/死亡リスクが28パーセント低減し、PFSが39パーセント改善したことになります。維持療法におけるニンラーロの安全性プロファイルは、ニンラーロの単剤投与で報告済みの結果と一致しています。

アテネ大学(ギリシャ・アテネ)メディカルスクール臨床治療科長のMeletios Dimopoulos教授(MD)は、次のように述べています。「多発性骨髄腫の治療で維持療法が病勢コントロール期間を延長できる可能性があることを示す証拠は増え続けています。現在承認されている治療選択肢は限られていてプロテアソーム阻害剤が含まれていないため、奏功を維持し、忍容できる安全性プロファイルを持つ新たな維持療法が必要とされています。TOURMALINE-MM3臨床試験のデータは、ASCT後の経口プロテアソーム阻害剤による維持療法という選択肢としてニンラーロの単剤投与が有望であることを支持するものです。」

武田薬品のオンコロジー臨床研究開発部門長であるJesús Gómez Navarroバイスプレジデント(M.D.)は、次のように述べています。「本ピボタル試験はこの条件下でプロテアソーム阻害剤の評価を実施した第3相プラセボ対照試験として初にして唯一のものです。この良好な結果は、幹細胞移植を受けた患者に対する維持療法としてのニンラーロの可能性を支持するものです。奏功の維持や深化と病状進行の遅延を目指した治療選択肢を開発することで患者への支援を継続することは非常に重要です。試験結果に基づけば、ニンラーロによる治療を受けた患者は対照群の患者との比較で無増悪生存期間の改善を示しましたが、病状進行/死亡リスクが3分の1近く低減したことになります。」

国際骨髄腫財団のブライアン・GM・デューリー会長(M.D.)は、次のように述べています。「継続的な研究の結果、多発性骨髄腫の治療をめぐる状況は常に進展を見せています。今回の成果は多発性骨髄腫コミュニティーを勇気づけるものですが、患者の未充足ニーズに対応するという私たちの目標達成を促進するためには、まだなすべきことが残っています。この目標を達成するためには、安全で有効な維持療法を新たに開発することが不可欠です。」

「初発多発性骨髄腫(NDMM)患者の経口プロテアソーム阻害剤(PI)イキサゾミブによる維持療法は自家造血幹細胞移植(ASCT)後の無増悪生存期間(PFS)を有意に延長:第3相TOURMALINE-MM3試験」(Maintenance Therapy With the Oral Proteasome Inhibitor (PI) Ixazomib Significantly Prolongs Progression-Free Survival (PFS) Following Autologous Stem Cell Transplantation (ASCT) in Patients With Newly Diagnosed Multiple Myeloma (NDMM): Phase 3 TOURMALINE-MM3 Trial)、2018年12月2日(日曜)午前7時30分~9時00分、マリオット・マーキス・サンディエゴ・マリーナ、Grand Ballroom 7

Meletios Dimopoulos医師による発表内容は下記の通りです。

  • 本試験では主要評価項目が達成され、多発性骨髄腫と診断されHDTおよびASCTが奏功した成人患者で、独立審査委員会(IRC)の評価に基づき、ニンラーロはプラセボとの比較で統計的に有意なPFSの改善を示しました(HR 0.72、95% CI: 0.582~0.890、p値=0.002)。ニンラーロにより病状進行/死亡リスクが28パーセント低減し、PFSが39パーセント改善したことになります。
  • IRCによる評価に基づくPFS中央値は、ニンラーロ群の患者が26.5カ月、プラセボ群の患者が21.3カ月でした。
  • 微小残存病変(MRD)陽性(試験登録時)からMRD陰性への転換は、ニンラーロによる治療を受けた患者の方がプラセボと比較して高率で見られました(それぞれ12パーセント対7パーセント)。
  • プラセボとの比較でニンラーロによる維持療法は高率の奏功深化をもたらしました(相対リスク1.41、95パーセントCI: 1.10~1.80、p=0.0042)。
  • PFSの利点は、ISS III患者(HR 0.661)、PI曝露患者(HR 0.750)、PI未治療患者(HR 0.497)、細胞遺伝学的に高リスクの患者(HR 0.625)を含むサブグループにわたって広く見られました。
  • 副次評価項目であるPFS2およびOSの中央値は、いずれの群でもまだ到達していません。フォローアップ期間の中央値は31カ月でした。
  • ニンラーロ群の患者における包括的QOLスコア(EORTC QLQ-C30)はプラセボ群の患者と同等でした。
  • ニンラーロ維持療法における安全性プロファイルは、ニンラーロ単剤投与で報告済みの結果と一致しています。
    • 有害事象を原因とする治療中止の割合は低く、ニンラーロ群が7%、プラセボ群が5%でした。
    • グレード3以上の有害事象を経験した患者の割合はニンラーロ投与患者が42%、プラセボ投与患者が26%でした。
    • 重篤有害事象を経験した患者の割合はニンラーロ群が27%、プラセボ群が20%でした。
    • ニンラーロおよびプラセボの両群で頻度が高かったグレード3以上の有害事象は、肺炎(それぞれ6%および4%)を含む感染症(15%および8%)、消化器障害(6%および1%)、好中球減少症(5%および3%)、血小板減少症(5%および1%未満)でした。
    • 末梢神経障害の事象が観察された患者の割合はニンラーロ群が19%、プラセボ群が15%でした。末梢神経障害の事象でグレードが3だった割合はニンラーロ群が1%未満、プラセボ群が0でした。
    • 二次性原発悪性腫瘍の割合は両群とも3%でした。
    • ニンラーロ群で1人の患者が試験期間中に死亡しましたが、プラセボ群で死亡例はありませんでした。試験中に発生した1例の死亡は治療に関連したものと考えられ、死因は肺炎でした。

TOURMALINE-MM3試験について

TOURMALINE-MM3は患者656人を対象としたランダム化プラセボ対照二重盲検第3相試験です。導入療法とその後の高用量化学療法(HDT)および自家造血幹細胞移植(ASCT)が奏功(完全奏功[CR]、最良部分奏功[VGPR]、部分奏功[PR])した多発性骨髄腫の参加者で、無増悪生存期間(PFS)に対するニンラーロ(イキサゾミブ)維持療法の有効性をプラセボとの比較で確認するようにデザインされています。主要評価項目は無増悪生存期間(PFS)であり、重要な副次評価項目の1つが全生存期間(OS)です。詳細情報についてはhttps://www.clinicaltrials.gov/ct2/show/NCT02181413をご覧ください。

ニンラーロ(イキサゾミブ)カプセルについて

ニンラーロ(イキサゾミブ)は経口プロテアソーム阻害薬として、多発性骨髄腫の連続的治療過程と全身性軽鎖(AL)アミロイドーシスを対象に研究されています。また経口プロテアソーム阻害薬として初めて第3相臨床試験に入り、承認を取得しました。ニンラーロは優先審査を経て2015年11月に米食品医薬品局(FDA)の承認を取得し、2016年11月には欧州委員会の承認を取得しました。ニンラーロは米国と欧州において、レナリドミドおよびデキサメタゾンとの併用で、過去に少なくとも1種類の治療を受けている多発性骨髄腫患者の治療を適応としています。ニンラーロは60カ国以上の規制当局より市販承認を取得しています。

イキサゾミブは2011年に米国および欧州の両方で多発性骨髄腫を対象とする希少薬指定を、2012年に米国および欧州の両方でALアミロイドーシスを対象とする希少薬指定を受けています。イキサゾミブは関連する超希少疾患の再発性もしくは難治性の全身性軽鎖(AL)アミロイドーシスに対する画期的新薬の指定を2014年に米FDAから受けました。日本の厚生労働省は2016年にイキサゾミブを希少疾病用医薬品に指定しました。

イキサゾミブの包括的臨床開発プログラムであるTOURMALINEでは計6件のピボタル試験が進行中で、5件は全体として主要な多発性骨髄腫すべての患者集団を、1件は軽鎖アミロイドーシスを検討しています。

  • TOURMALINE-MM1では、再発性もしくは難治性または両方の多発性骨髄腫を対象にレナリドミドおよびデキサメタゾンとの併用でイキサゾミブとプラセボを比較検討しています。
  • TOURMALINE-MM2では、初発の多発性骨髄腫患者を対象にレナリドミドおよびデキサメタゾンとの併用でイキサゾミブとプラセボを比較検討しています。
  • TOURMALINE-MM3では、初発の多発性骨髄腫患者を対象に導入療法および自家幹細胞移植(ASCT)後の維持療法としてイキサゾミブとプラセボを比較検討しています。
  • TOURMALINE-MM4では、ASCTを受けていない初発多発性骨髄腫患者を対象に維持療法としてイキサゾミブとプラセボを比較検討しています。
  • TOURMALINE-AL1では、再発性または難治性のALアミロイドーシス患者を対象に、イキサゾミブとデキサメタゾンの併用療法を医師が選択した特定のレジメンと比較検討しています。本試験は現在、患者を組み入れ中です。
  • TOURMALINE-MM5では、レナリドミド抵抗性となった再発性もしくは難治性または両方の多発性骨髄腫患者を対象に、イキサゾミブおよびデキサメタゾンの併用療法をポマリドミドおよびデキサメタゾンの併用療法と比較検討しています。本試験は現在、患者を組み入れ中です。

患者を積極的に組み入れ中の第3相試験の詳細情報についてはこちらをご覧ください:https://www.tourmalinetrials.com/

TOURMALINEプログラムに加え、世界各国における研究者主導研究により、さまざまな患者集団を対象に、複数の治療薬との併用でイキサゾミブの評価が行われています。

ニンラーロ(NINLARO®)(イキサゾミブ)カプセル:重要な安全性情報(世界向け)

特別な警告および注意

血小板減少症がNINLAROで報告されています(ニンラーロおよびプラセボの各レジメンでそれぞれ28%および14%)。血小板のナディアは一般的に28日サイクルのそれぞれで14日~21日目に出現し、次のサイクルの開始までにベースラインまで回復しました。報告された症例は出血イベントの増加または血小板輸血に至っていません。ニンラーロ治療中は血小板数を少なくとも月1回モニタリングし、最初の3サイクルではさらにモニタリング頻度の増加を検討します。標準治療ガイドラインに従い、投与量の変更および血小板輸血により血小板減少症を管理します。

消化管毒性がニンラーロおよびプラセボの各レジメンで報告されています。毒性は下痢(42%および36%)、便秘(34%および25%)、悪心(26%および21%)、嘔吐(22%および11%)などで、制吐薬や下痢止め薬の使用、および支持療法が必要となる場合がありました。

末梢神経障害がニンラーロで報告されています(ニンラーロおよびプラセボの各レジメンでそれぞれ28%および21%)。最も多く報告されている反応は末梢感覚神経障害(ニンラーロおよびプラセボの各レジメンでそれぞれ19%および14%)です。末梢運動神経障害の報告はいずれのレジメンでもまれでした(1%未満)。末梢神経障害の症状につき、患者をモニタリングし、必要に応じ投与量を変更します。

末梢性浮腫がニンラーロで報告されています(ニンラーロおよびプラセボの各レジメンでそれぞれ25%および18%)。根本原因につき患者を評価し、必要に応じ支持療法を実施します。症状が重い場合、処方情報に従ってデキサメタゾンの投与量を、またはニンラーロの投与量を変更します。

皮膚反応が発現した患者の割合はプラセボレジメンで11%であったのに対し、ニンラーロレジメンで19%でした。いずれのレジメンでも最も多く報告された発疹の種類は斑点状丘疹と斑状発疹でした。支持療法、投与量変更、投与中止により発疹を管理します。

肝毒性:薬物性肝障害、肝細胞障害、肝脂肪変性、胆汁うっ滞性肝炎がニンラーロ投与患者でまれに報告されています。肝酵素を定期的にモニタリングし、グレード3ないし4の症状の場合は投与量を変更します。

妊娠:ニンラーロは胎児に害を及ぼす場合があります。生殖能力を持つ男女の患者に対し、治療中およびニンラーロの最終投与からさらに90日間は避妊法を用いるように助言します。ニンラーロは胎児に害を及ぼす可能性があるため、出産可能な女性は、同薬服用中は妊娠を避ける必要があります。ホルモン性避妊薬を使用している女性は、さらに別の避妊法を用いる必要があります。

授乳:ニンラーロないしその代謝産物がヒト母乳中に排泄されるかどうかは不明です。乳児に有害事象が発現する可能性があるため、授乳は中止する必要があります。

特定の患者集団

肝障害:中等度から重度の肝障害を持つ患者ではニンラーロの投与開始量を3 mgに減らします。

腎障害:透析を必要とする重度の腎障害または末期腎疾患(ESRD)を持つ患者ではニンラーロの投与開始量を3 mgに減らします。ニンラーロは非透析性であるため、透析のタイミングとは無関係に投与可能です。

薬物相互作用

強力なCYP3A誘導薬とニンラーロの併用は推奨されません。

有害反応

ニンラーロレジメンで最も発現頻度が高く(20%以上)、プラセボレジメンよりも多く報告された有害反応は下痢(42%対36%)、便秘(34%対25%)、血小板減少症(28%対14%)、末梢神経障害(28%対21%)悪心(26%対21%)、末梢性浮腫(25%対18%)、嘔吐(22%対11%)、背部痛(21%対16%)でした。患者の2%以上で報告された重篤有害事象には血小板減少症(2%)と下痢(2%)が含まれます。それぞれの有害反応につき、ニンラーロレジメンの患者で3種類の医薬品のうち1種類以上を中止した割合は1%以下でした。

欧州連合向け製品特性概要:http://www.ema.europa.eu/docs/en_GB/document_library/EPAR_-_Product_Information/human/003844/WC500217620.pdf

米国向け処方情報:https://www.ninlarohcp.com/pdf/prescribing-information.pdf

カナダ向け製品モノグラフ:http://www.takedacanada.com/ninlaropm

武田薬品工業について

武田薬品工業株式会社(TSE: 4502)は研究開発を駆使する世界的製薬企業として、科学の成果を生活に変革をもたらす医薬品に橋渡しすることで、患者の健康を改善して患者に明るい未来をもたらすことに真剣な努力を傾けています。武田薬品はその研究開発活動をオンコロジー、消化器系疾患、神経精神疾患の各治療領域とワクチンに集中させています。武田薬品は革新の最前線に位置するため、研究開発を自社内および提携先との共同で実施しています。特にオンコロジーと消化器系疾患における革新的な製品と、新興市場におけるプレゼンスが、武田薬品の現在の成長を加速させています。武田薬品の約3万人の従業員は、70カ国以上でヘルスケア分野の提携先と協力しながら、患者の生活の質を向上させることに懸命の努力で取り組んでいます。

詳細情報についてはhttps://www.takeda.com/newsroom/をご覧ください。

武田薬品の詳細情報については当社ウエブサイト(www.takeda.com)を、武田薬品工業株式会社のグローバルオンコロジービジネスユニットのブランドであるTakeda Oncologyの詳細情報については本ブランドのウエブサイト(www.takedaoncology.com)をご覧ください。

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