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2019年4月8日 (月)
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米マサチューセッツ州ダンバース--(BUSINESS WIRE)--(ビジネスワイヤ) -- 3年前の今週、アビオメッド(NASDAQ: ABMD)のImpella心臓ポンプAMI患者の心原性ショック処置用としてFDAからPMA承認を取得しました。ImpellaのFDA PMA承認の時点で、Impella品質保証(IQ)データベースでの心原性ショック外移植生存率は米国で51%でした1。今日、Impella心臓ポンプはImpella pre-PCIの使用を含む最優良事例の採用もあって、心原性ショック生存率の劇的な向上と自己心機能回復に貢献しています。2018年4月から2019年3月にかけて治療した5000人近くの患者を対象とするIQデータベースの新データによれば、生存率が51%から67%2へと増加し、生存者が相対的に34%増加したことが示されています。



FDA PMA承認以来、アビオメッドは米国のImpella使用患者100%近くのデータを観察的なIQデータベースに収集してきました。この臨床データはアビオメッドの前向きcVAD研究に組み込んだFDA承認後研究のデータと合わせて、生存率の改善と自己心機能回復につながるImpella使用の最優良事例を確認・実証する上で役立ちました。これらの最優良事例はImpella pre-PCIの使用、循環作動薬使用量の低減、心原性ショックの早期確認、肺動脈カテーテルによる血行力学モニタリングを含むもので、下記のように複数の論文で実証されています。

  • Journal of Interventional Cardiology, 2014:Impella pre-PCIの留置はAMI心原性ショックにおいてより完全な血行再建と生存退院率の改善をもたらす(ImpellaのPCI前の留置で65%、PCI後の留置で41%、p=0.023)。
  • American Journal of Cardiology, 2017:PCI前のImpella留置や循環作動薬ないし昇圧剤の使用に先立つImpella留置は独立的に生存率改善をもたらす。AMI心原性ショック患者281人の分析で、機械的循環補助の前に循環作動薬を0回、1回、2回、3回、4回以上必要とする患者の生存退院率はそれぞれ68%、46%、35%、35%、26%であった(p <0.001)。
  • Journal of Interventional Cardiology, 2017:心原性ショックに当り、左主幹部PCIの前にImpellaを埋め込んだ場合の30日生存率が48%であるに対してPCI後に埋め込んだ場合の30日生存率は13%であった(p=0.004)。
  • American Heart Journal, 2018:IQデータベースの米国患者1万5259人の分析により、ImpellaをPCI前に留置した場合、外移植生存率は52%から59%に改善することを実証(p=0.001)。
  • National Cardiogenic Shock Initiative Study Late Breaking Clinical Science, TCT 2018(全国心原性ショックイニシアチブ研究最新臨床科学、TCT 2018):全国心原性ショックイニシアチブ(NCSI)研究において最優良事例に従った初の患者104人のデータから、生存退院率は77%、自己心機能回復率は99%と判明。
  • Circulation, 2018:循環作動薬の使用量低減とImpella pre-PCIの留置という最優良事例が生存率改善につながることが分析で裏付けられる。Impella pre-PCIの生存率上の利点は研究の「同等」の患者と比べて有利な傾向を示しており、57.3%対46.7%(p=0.18)であった。生存退院率の大きな利点が循環作動薬を投与されなかった患者におけるImpella使用でみられた(56.6% vs. 29.4% p<0.01)。本論文の患者サブセットが2019年米国心臓病学会学術集会で発表され、アンドレアス・シェーファー氏(MD)がImpellaをPCI前に留置する場合の生存退院率が71%であるのに対してPCI後が49%(p= 0.0021)であることを示すアブストラクトを発表。
  • Journal of the American College of Cardiology, 2018:ラブらはIQデータベース、cVAD研究、NCSIのデータをまとめて、最優良事例に従うことでAMI心原性ショックにおける生存率改善につながると結論付けた。

今週公表された新データ

最優良事例の有効性をさらに確認する直近の結果が今週、米国心臓病学会誌オンライン版に掲載されました。イノーバ心臓・血管研究所が経皮的機械的循環補助の早期使用を含む最優良事例プロトコルを策定して後、30日後のAMI心原性ショック生存率が44%から82%に上昇しました(p=0.0001)。

デトロイトあるヘンリー・フォード病院・構造的心疾患センターのメディカルディレクターであるウィリアム・オニール医師(MD)は、次のように述べています。「心原性ショック処置でのImpella使用に関するデータ総体から、分野横断的チームの手法、標準的プロトコル、最善の市販ツールを協調させた治療が生存率の顕著な向上につながり得ることを実証しています。これはかつて治療が困難であったこれら患者集団における治療成績を実際に改善する上での希望を私たちに与えてくれます。」

医師がImpellaの埋め込みを行う一流の医療センターでの治療から恩恵を受けた心原性ショック患者には、Jay Sanchez氏、Stephon Betts氏、Ricky Payne氏が含まれます。自己心機能回復を伴う生存は患者にとって最善の選択肢であり、最もコスト効率に優れた療法の1つとなります。

アビオメッドの会長兼社長兼最高経営責任者(CEO)であるマイケル・R・ミノーグは、次のように述べています。「アビオメッドは心機能回復の分野を開拓しました。それは病院や医師らと提携して、FDA承認後研究も併用しながら、実臨床のデータを使用して、患者転帰を改善するための最優良事例を見極め、実証することで可能となりました。過去3年間にわたり、心原性ショック患者が生来の心臓機能を回復して家族の元へと帰宅できたことは感動的です。」

AMI心原性ショック処置を適応とするImpellaのFDA PMA承認の根拠となったのは、米国Impellaレジストリー(現在ではcVAD研究と呼ばれる)およびRECOVER I FDA研究の心原性ショック患者494人の分析、安全性・有効性分析(高リスクPCIのFDA研究(PROTECT I & PROTECT II RCT)、米国Impellaレジストリーの高リスクPCI患者709人、Impella文献レビュー(Impellaで処置された心原性ショック患者692人および高リスクPCI患者756人を含む)、左心室アンロードで左心室の負荷と酸素需要を低減して末端器官にかん流させることの利点を実証した血行力学の科学としての米国心臓病学会誌の論文「機械的循環補助の血行力学」(Hemodynamics of Mechanical Circulatory Support, D. Burkhoff et al., (2015))、FDA医療機器報告データベースを使用してのImpella治療患者2万5000人以上の安全性分析(Impellaの510(k)承認から8年間(2008~2016年)の米国での経験に基づく)です。なお、RECOVER II RCTからは、倫理上および物流上の懸念から、米国のこれら患者の同意取り付けと組み込みの困難さが実証されています。動脈内バルーンポンプ(IABP)は現在、IABP-Shock II研究に基づき、欧州と日本でクラスIIIの分類が推奨されています。

ImpellaはFDA史上で最も研究された機械的循環補助デバイスであり、高リスクPCIを対象に独占的PMA承認を取得済みで、AMIすなわち心筋症や右心不全による心原性ショック患者の自己心機能回復が可能となる療法として承認されています。

IMPELLA心臓ポンプについて

Impella 2.5およびImpella CPの各デバイスは、閉塞した冠動脈を再開通するためにステント留置術またはバルーン血管形成術などの選択的で緊急の経皮的冠動脈インターベンション(PCI)を受ける一定の進行性心不全患者の治療を目的として、FDAの承認を取得しています。Impella 2.5®、Impella CP®、SmartAssistを搭載したImpella CP®、Impella 5.0®、Impella LD®は、心原性ショックを呈する心臓発作/心筋症患者の治療に使用する心臓ポンプとしてFDAの承認を取得しており、生来の心臓回復を可能にし、患者が自身の心臓のまま帰宅できるようにする独自の能力を備えています。承認された適応症や、デバイスの使用に伴う重要な安全性・リスク情報を含め、Impella心臓ポンププラットフォームの詳細については、www.protectedpci.comをご覧ください。

ABIOMEDのロゴ、ABIOMED、Impella、Impella 2.5、Impella 5.0、Impella LD、Impella CP、Impella RP、Impella Connect、「Recovering hearts. Saving lives.」は、米国および一定の外国におけるアビオメッドの登録商標です。

アビオメッドについて

米マサチューセッツ州デンバーに拠点を置くアビオメッドは、循環補助用の医療機器を提供する一流企業です。当社製品は血流の改善もしくは心臓のポンプ機能の実行または両方により心臓を休止させるよう設計されています。詳細情報については、www.abiomed.comをご覧ください。

将来見通しに関する記述

本リリースは、アビオメッドの既存製品および新製品の開発、商業的成長に向けた当社の進捗状況、将来の機会および期待される規制関連の承認に関する記述を含め、将来見通しに関する記述を含んでいます。当社の実際の成績は、多くの要因のため、これらの将来見通しに関する記述で予想された内容とは大きく異なる場合があります。それらの要因には、開発、試験、関連する規制上の承認に伴う不確実性(将来の損失の可能性を含む)、複雑な製造、高品質の要件、限られた供給源への依存、競争、技術の変化、政府の規制、訴訟関連の問題、将来の資金需要と追加資金調達の不確実性、最新のフォーム10-K年次報告およびフォーム10-Q四半期報告を含め、当社が米証券取引委員会に提出した書類で詳述したその他のリスクや問題が含まれます。これらの将来見通しに関する記述は、本リリースの日付時点での言及に過ぎず、過度の信頼を寄せないように注意をお願いします。当社は、これらの将来見通しに関する記述に対するいずれの訂正についても、その結果を公表する義務を負いません。これらの訂正は、本リリースの日付以降に発生する出来事や状況を反映させたり、予想外の出来事を反映させたりする場合に行われる可能性があります。

1 Impellaデバイスでサポートされた急性心筋梗塞心原性ショック(AMICS)の米国患者1万5259人の転帰分析に基づく(O'Neill WW et al., Am Heart J. 2018 Apr 7;202:33-38)。データは生存率中央値。
2 PCI処置を受けたAMICS患者4人超を支える763施設で治療されたAMICS患者の生存率中央値。総患者数4891人。社内資料。アビオメッドImpella品質(IQ)データベース、AMI/CGS、2018年4月1日~2019年3月28日。アビオメッド(米マサチューセッツ州ダンバース)。

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Director, Communications and Public Relations
978-882-8408
tlangford@abiomed.com

Ingrid Goldberg Ward
Director, Investor Relations
978-646-1590
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