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2019年4月16日 (火)
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スイス・ヌーシャテル--(BUSINESS WIRE)--(ビジネスワイヤ) -- マシモ(NASDAQ: MASI)は本日、Anaesthesia and Intensive Care誌に最近掲載された研究結果を発表しました。研究ではオースティン病院(オーストラリア・メルボルン)の研究者らが、Masimo O3®リージョナルオキシメトリーを使用しながら、健康なボランティアの大規模コホートで脳酸素化状態を測定して、測定値の正常範囲の確立に加え、脳酸素化と他の身体/血行動態特性との間の関連性を追求しました1。O3は近赤外分光法(NIRS)を使用し、末梢パルスオキシメトリーだけでは脳の酸素化を示し得ない場合がある脳酸素化状態をモニタリングします。



Christopher Eyeington医師と同僚らは、「医療機器の基準値は臨床使用中の異常を規定するために不可欠である」点と、脳半球や性別、肌質、身長、体重などの考慮されていない変数を含め、利用可能な局所脳組織酸素飽和度(SctO2)参考値には限界がある点に留意し、Masimo O3を使用しながら、健康な成人で脳半球、性別、併存疾患・喫煙有無によるSctO2の差と、SctO2と主要な身体/血行動態特性との間の関連性を評価しました。研究者らは22~60歳のボランティア98人(41人の男性を含み、22人が1つ以上の併存疾患を持ち、13人が喫煙中か過去に喫煙、多様な肌質を持つ)を組み入れました。Masimo Root®患者モニタリング/接続ハブ上でO3を使用して各ボランティアを5分間にわたって連続的にモニタリングし、SctO2の測定値を2秒ごとに記録しました。

研究者らは3万2130件のSctO2測定値を記録しました。SctO2値の左半球平均、右半球平均、左右平均はそれぞれ67.3%、67.9%、67.6%で、左右平均の95%信頼区間は66.8%~68.6%と「狭い」ものでした(95%信頼区間の中で66.5%より低い値も69.1%より高い値も有りませんでした)。研究者らは脳半球別のSctO2値の「統計的に有意であるが定量的に小さな差異」を発見しました(p < 0.001)。また平均動脈圧(MAP)上昇(p = 0.001)と心係数(CI)上昇(p ≤ 0.001)がSctO2上昇を伴うことを発見しました。すなわち、MAPの10 mmHg上昇およびCIの1 L/min/m2上昇は、SctO2のそれぞれ0.01%および0.1%の上昇を伴っていました。

研究者らは「私たちの研究が意味するのは、健康な成人において最新技術で測定した平均SctO2は68%に近く、信頼区間は1%と狭く、脳半球間に差がないということです。また両半球の平均最低SctO2値が56%であったことより、56%を下回るSctO2値は『異常に低い』とみなすべきであることを意味しています。さらに、私たちの研究で60%を下回るSctO2値は非常にまれであったことは、そのような閾値を下回る測定値が持続する場合は注意をする必要があることを意味しています。最後に、SctO2値が脳半球、性別、肌質、併存疾患、喫煙有無、年齢、いずれの血行動態パラメーターによっても臨床的に有意な程度の影響を受けなったという私たちの観察結果は、健康な成人において、脳組織酸素飽和度はこれら要因の影響を受けないことを意味しています」と指摘し、「これらの結果は、SctO2の臨床解釈とこの情報の個々の患者での妥当性に関して、大きな意味を持ちます」と結論付けています。

論文共著者のDr. Rinaldo Bellomo は、次のように述べています。「麻酔中または重症疾患罹患中における近赤外分光法(NIRS)による脳酸素化状態の推定は、望ましいモニタリング手法としての認識が高まっています。従って、正常値を理解し、それら測定値を支えている技術を信頼できることは、医師にとって非常に重要です。私が同僚らと共に実施した最近の研究では、100人近い健常人での3万件を超える観測値を使用し、マシモの最新のNIRS技術を使用した場合に脳酸素化推定値の平均正常値が67.6%であることと、さらに重要な点として、その値の95%信頼区間が66.8%~68.6%と狭いことを発見しました。これらの結果は患者評価のための参考値を提供し、本技術の有効性と安定性につき医師に一定の信頼を与えるものです。」

@MasimoInnovates | #Masimo

マシモについて

マシモ(NASDAQ: MASI)は革新的な非侵襲的モニタリング技術における世界的リーダー企業です。当社の使命は、患者ケアの転帰を改善し、コストを削減することです。1995年、当社はMasimo SET® Measure-through Motion and Low Perfusion™(体動時・低灌流時モニタリング可能)パルスオキシメトリーを発表しました。Masimo SET®は他のパルスオキシメトリー技術より性能面で優れていることが100件を超える独立した客観的研究で示されています2。Masimo SET®は医師が新生児における重度の未熟児網膜症を減らし3、新生児におけるCCHDスクリーニング値を改善し4、また術後の病棟におけるマシモ・ペイシェント・セーフティーネット(Masimo Patient SafetyNet™)での連続的モニタリングで使用した場合、救急対応の実動とコストを削減する5-7ことが示されています。Masimo SET®は世界各国の主要な病院やその他の医療現場で推定1億人以上の患者に使用されており8、USニューズ&ワールド・レポート誌の2018-19年全米優良病院ランキング9に掲載された上位10病院中の9病院で最重要のパルスオキシメトリーとなっています。2005年、マシモはrainbow® Pulse CO-Oximetry技術を発表し、それまで侵襲的な手段でのみ可能であった血液成分モニタリングを非侵襲的、連続的なものとすることを可能にしました。測定できるのは、SpO2、脈拍数、灌流指標(Pi)に加え、トータルヘモグロビン濃度(SpHb®)、酸素含量(SpOC™)、カルボキシヘモグロビン濃度(SpCO®)、メトヘモグロビン濃度(SpMet®)、脈波変動指標(PVi®)、さらに最近では予備酸素摂量指数(ORi™)です。2014年、マシモはマシモ・オープン・コネクト(Masimo Open Connect®、MOC-9®)インターフェースを装備した直感的な患者モニタリング・コネクティビティ・プラットフォームRoot®を導入し、他社が新たな特性や測定機能でRootを強化できるようにしました。またマシモはウエアラブル患者モニターRadius-7™、スマートフォン向けパルスオキシメーターiSpO2®、フィンガーチップパルスオキシメーターMightySat™などの製品でmHealth(モバイルヘルス)におけるリーダーの役割を積極的に果たしています。マシモと当社製品の追加情報については、www.masimo.comをご覧ください。マシモの製品に関して発表済みの臨床研究の結果はhttp://www.masimo.com/evidence/featured-studies/feature/でご覧いただけます。

ORiはFDA 510(k)承認を取得しておらず、米国では販売されていません。Patient SafetyNetの商標の使用は、ユニバーシティ・ヘルスシステム・コンソーシアムからのライセンスに基づいています。

References

  1. Eyeington C, Ancona P, Osawa E, Cutuli S, Eastwood G and Bellomo R. Modern technology-derived normative values for cerebral tissue oxygen saturation in adults. Anaesthesia and Intensive are. 2019. DOI: 10.117.7/0310057X18811962.
  2. Published clinical studies on pulse oximetry and the benefits of Masimo SET® can be found on our website at http://www.masimo.com. Comparative studies include independent and objective studies which are comprised of abstracts presented at scientific meetings and peer-reviewed journal articles.
  3. Castillo A et al. Prevention of Retinopathy of Prematurity in Preterm Infants through Changes in Clinical Practice and SpO2 Technology. Acta Paediatr. 2011 Feb;100(2):188-92.
  4. de-Wahl Granelli A et al. Impact of pulse oximetry screening on the detection of duct dependent congenital heart disease: a Swedish prospective screening study in 39,821 newborns. BMJ. 2009;Jan 8;338.
  5. Taenzer AH et al. Impact of pulse oximetry surveillance on rescue events and intensive care unit transfers: a before-and-after concurrence study. Anesthesiology. 2010:112(2):282-287.
  6. Taenzer A et al. Postoperative Monitoring – The Dartmouth Experience. Anesthesia Patient Safety Foundation Newsletter. Spring-Summer 2012.
  7. McGrath SP et al. Surveillance Monitoring Management for General Care Units: Strategy, Design, and Implementation. The Joint Commission Journal on Quality and Patient Safety. 2016 Jul;42(7):293-302.
  8. 推定値:マシモの社内資料
  9. http://health.usnews.com/health-care/best-hospitals/articles/best-hospitals-honor-roll-and-overview.

将来見通しに関する記述

本プレスリリースは、1995年民事証券訴訟改革法との関連で、1933年証券法第27A条および1934年証券取引所法第21E条で規定された将来見通しに関する記述を含みます。これらの将来見通しに関する記述には、特にMasimo O3®の潜在的有効性などに関する記述が含まれています。これらの将来見通しに関する記述は、当社に影響を及ぼす将来の出来事についての現時点での予測に基づいており、リスクおよび不確実性に左右され、これらのすべてが予測困難で、これらのすべてが当社のコントロールを超えており、種々のリスク要因の結果として、将来見通しに関する記述で表明された内容とは不利な形で著しく異なる結果が生じる場合の原因となり得るものです。これらのリスク要因には、臨床結果の再現性に関する当社の仮定に関連するリスク、Masimo O3®を含むマシモ独自の非侵襲的測定技術が良好な臨床結果と患者安全性に貢献するという当社見解に関連するリスク、マシモの非侵襲的医療技術のブレイクスルーがコスト効率に優れたソリューションと独自のメリットを提供するとの当社見解に関連するリスクに加え、米国証券取引委員会(SEC)に提出した当社の最新報告書のセクション「リスク要因(Risk Factors)」で指摘したその他の要因が含まれますが、これらの要因に限定されません。これらの報告書はSECのウェブサイト(www.sec.gov)から無料で入手できます。当社は将来見通しに関する記述に反映された予測が合理的であると考えるものの、当社はこれらの予測が正しいと判明するかどうか判断できません。本プレスリリースに含まれる将来見通しに関する記述はすべて、全体として前記の注意書きによる明示的条件の下に成立するものです。読者の皆さまは、本日の時点についてのみ言及しているこれら将来見通しに関する記述に過度の信頼を寄せないようお願いします。当社はこれらの記述または当社がSECに提出した直近の報告書に含まれる「リスク要因」について、新規の情報、将来の出来事、その他の結果に関係なく、適用される証券法で求められる場合を除き、更新・修正・説明する義務を何ら負いません。

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