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2015年7月17日 (金)
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米マサチューセッツ州ケンブリッジ & 大阪--(BUSINESS WIRE)--(ビジネスワイヤ)-- 武田薬品工業株式会社(TSE: 4502)は本日、ixazomibの新薬承認申請(NDA)を米食品医薬品局(FDA)に行ったと発表しました。ixazomibは経口治験薬としてのプロテアソーム阻害薬で再発性もしくは難治性または両方の多発性骨髄腫患者の治療を目的としています。


NDA申請はピボタル第3相試験TOURMALINE-MM1に基づくものです。本試験は患者722人を対象とした国際ランダム化二重盲検プラセボ対照臨床試験で、再発性もしくは難治性または両方の多発性骨髄腫を患う成人患者を対象に、プラセボとレナリドミドおよびデキサメタゾンの併用療法に対するixazomibとレナリドミドおよびデキサメタゾンの併用療法の優位性を評価するようにデザインされています。患者は継続的に本試験で治療と長期転帰の評価を受けています。

武田薬品の最高医学・科学責任者(CMSO)であるアンドリュー・プランプ(M.D.、Ph.D.)は、次のように述べています。「TOURMALINE-MM1試験は、当社ixazomibプログラムの第3相試験シリーズ5件中の最初の試験で、経口投与のプロテアソーム阻害薬による治療効果を持続させることで、多発性骨髄腫または全身性軽鎖(AL)アミロイドーシスを持つ患者の臨床転帰を改善できるか否かを評価するようにデザインされています。武田薬品は多発性骨髄腫を抱える患者のための革新に真剣な努力を傾けている最中であり、今回の申請はこの取り組みにおいて重要な一歩となるものです。患者とその家族の皆さまがTOURMALINEプログラムに参加し続け、当社およびixazomibに信頼を寄せていただいていることに、当社は謝意を表します。」

ジェローム・リッパー多発性骨髄腫センターの臨床プログラムリーダー兼臨床研究ディレクターで、ダナ・ファーバーがん研究所の在籍医師を務めるポール・リチャードソン医師(M.D.)は、次のように述べています。「継続的な治療は多発性骨髄腫の標準治療として浮上しており、長期転帰の明らかな改善を示しています。プロテアソーム阻害は治療に不可欠な要素となりましたが、特に有効な経口薬の選択肢がないため、静脈注射・皮下注射の両手法を用いる患者で、送達の問題が存在します。承認された場合、ixazomibは週1回の経口投与という利便性を備えると同時に有効性も有望なため、私たちの患者にとって非常に大きな前進をもたらすはずです。」

今回がixazomibにとって初の承認申請です。年内にはさらに欧州とその他の国々で申請が計画されています。

多発性骨髄腫について

多発性骨髄腫は、骨髄に見られる形質細胞のがんです。多発性骨髄腫では形質細胞の一群、すなわち骨髄腫細胞ががん化して増殖し、形質細胞の数を正常よりも多い水準まで増やします。形質細胞は体内を広く循環するため、体内の多くの骨に影響を与え、圧迫骨折、溶骨病変、それらに関連する疼痛をもたらす可能性があります。多発性骨髄腫は骨、免疫系、腎臓、患者の赤血球数に影響する深刻な健康問題を数多くもたらす場合がありますが、最も一般的な症状には骨痛と、貧血の前兆である疲労が含まれます。多発性骨髄腫はまれな形態のがんで、米国では年間約2万人、世界では年間約11万4000人が新規に多発性骨髄腫と診断されています。

Ixazomibについて

ixazomib(MLN9708)は経口治験薬としてのプロテアソーム阻害薬で、多発性骨髄腫、全身性軽鎖(AL)アミロイドーシス、その他の悪性腫瘍を対象に研究されています。ixazomibは2011年に米国および欧州の両方で多発性骨髄腫を対象とする希少薬指定を、2012年に米国および欧州の両方でALアミロイドーシスを対象とする希少薬指定を受けています。ixazomibは2014年、再発性もしくは難治性のALアミロイドーシスに対する画期的新薬ステータスを米食品医薬品局(FDA)から付与されました。経口プロテアソーム阻害薬として初めて臨床第3相試験に入っている医薬品です。

武田薬品は世界各国の多発性骨髄腫患者と、その治療に当たっている医療専門家のため、革新的な治療薬の開発に真剣な努力を傾けているところであり、ixazomibの臨床開発プログラムはこうした現行の取り組みをさらに強化するものです。5件の世界的な第3相試験が進行中です。

  • TOURMALINE-MM1では、再発性もしくは難治性または両方の多発性骨髄腫を対象にレナリドミドおよびデキサメタゾンとの併用でixazomibとプラセボを比較検討しています。
  • TOURMALINE-MM2では、新規に多発性骨髄腫と診断された患者を対象にレナリドミドおよびデキサメタゾンとの併用でixazomibとプラセボを比較検討しています。
  • TOURMALINE-MM3では、新規に多発性骨髄腫と診断された患者を対象に導入療法および自家幹細胞移植(ASCT)後の維持療法としてixazomibとプラセボを比較検討しています。
  • TOURMALINE-MM4では、新規に多発性骨髄腫と診断され、自家幹細胞移植を受けていない患者を対象に維持療法としてixazomibとプラセボを比較検討しています。
  • TOURMALINE-AL1では、再発性または難治性のALアミロイドーシス患者を対象に、ixazomibとデキサメタゾンの併用療法を医師が選択した特定のレジメンと比較検討しています。

進行中の第3相試験の詳細情報についてはwww.clinicaltrials.govをご覧ください。

Takeda Oncologyについて

Takeda Oncologyは、武田薬品工業株式会社の完全子会社Millennium Pharmaceuticals Inc.のグローバルビジネスユニットです。武田薬品は、世界中のがん患者とその家族、これらを支える医療従事者の固有かつ緊急のニーズに対応すべく、新規な医薬品を提供することでがんを治したいと切望しています。オンコロジー企業として世界第11位の規模を誇る武田薬品は、パラダイム転換をもたらす治療薬のポートフォリオと、さまざまな種類のがんで患者転帰を大きく改善する可能性を持つ治験薬の広範なパイプラインを保有しています。Takeda Oncologyは、一流の科学者が持つ能力、当社の俊敏力と起業家精神、さらに世界的な製薬企業が持つ膨大な資源を併せ活用することで、がん治療を改善するための革新的な新手法を探究しています。Takeda Oncologyの詳細情報については、ウェブサイト(www.takedaoncology.com)をご覧ください。

武田薬品について

日本の大阪を拠点とする武田薬品は研究を基礎に据える世界的企業として、医薬品に力点を置いています。日本最大の製薬企業であり、業界の世界的リーダー企業の一角を占める武田薬品は、医薬品の革新をリードすることで世界中の人々の健康改善に真剣な努力を傾けています。武田薬品の詳細情報については、企業ウェブサイト(www.takeda.com)をご覧ください。

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tsuyoshi.tada@takeda.com
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Elizabeth Pingpank, +1-617-444-1495
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