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2016年2月15日 (月)
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ランセット・オンコロジー誌が、局所進行性/転移性NSCLC でPD-L1/CTLA-4チェックポイント阻害剤の併用を検討した第Ib相試験(006試験)の結果を掲載

早期結果は、PD-L1陰性NSCLC患者で併用療法の有望な効果を示し、腫瘍免疫療法におけるアストラゼネカの併用戦略を支持

ロンドン--(BUSINESS WIRE)--(ビジネスワイヤ) -- アストラゼネカと当社のグローバルなバイオ医薬品研究開発部門メディミューンは本日、ランセット・オンコロジー誌に第Ib相試験(006試験)の結果が掲載されたと発表しました。この結果は、PD-L1の発現状態に関係なく、局所進行性/転移性非小細胞肺がん(NSCLC)患者において、ドゥルバルマブとトレメリムマブの併用療法の抗腫瘍活性を示すものです1


ドゥルバルマブ10-20 mg/kgとトレメリムマブ1 mg/kgの併用療法を受け、24週以上のフォローアップを受けた患者26人のコホートにおいて、確定した客観的奏効率(ORR)は23%(95%信頼区間:9-44%)でした1。本コホートではPD-L1が陽性または陰性の腫瘍でORRは同等(それぞれ22%と29%)でした。ドゥルバルマブは静脈内投与を4週毎(q4w)に13回または2週毎(q2w)に26回実施し、トレメリムマブはq4w投与を6回行った後、12週毎(q12w)に3回実施しました。

ドゥルバルマブ10-20 mg/kg(q2wまたはq4w)をトレメリムマブ1 mg/kgと併用した治療を受けた患者56人全員のデータから、進行性NSCLCの患者集団において管理可能な安全性プロファイルが示されました。患者の30%が関連するグレード3/4の有害事象を1例以上経験し、16%が関連する有害事象によって治療を中止しました。

米国フロリダ州タンパのモフィットがんセンターで胸部腫瘍科長を務めるスコット・J・アントニア医師は、次のように述べています。「ドゥルバルマブとトレメリムマブの併用療法は、腫瘍細胞膜のPD-L1染色の証拠がない患者の場合を含め、PD-L1の発現状態に関係なく、NSCLC患者で抗腫瘍活性を実証しました。今回の結果は、この併用療法がPD-L1陰性腫瘍の患者にとって、治療選択肢として有望性を持つことを示しています。これらの患者は、免疫療法を含む既存の療法でニーズが満たされていません。」

チェックポイント阻害剤が最近投入されたことで、腫瘍におけるPD-L1発現はPD-L1阻害剤に対する反応を示す顕著なバイオマーカーと見なされています2。NSCLC患者の半数未満がPD-L1陽性の腫瘍を持っており1、PD-L1陰性の患者集団において未充足の医療ニーズが大きく残っています。

メディミューンのオンコロジー担当シニアバイスプレジデントであるDr.エド・ブラッドレーは、次のように述べています。「新しく掲載されたデータは、ドゥルバルマブとトレメリムマブの併用から最大の効果を達成できる可能性のある患者集団についての科学的理解において、重要な節目となる成果です。この最新の知見から、当社が追求している併用戦略が腫瘍免疫療法の今後の成功にとって重要であるとの信念がより確かなものとなりました。」

ドゥルバルマブはプログラム細胞死リガンド1(PD-L1)に作用する治験用ヒトモノクローナル抗体で、PD-L1とPD-1およびB7.1の両方との相互作用を阻害し、腫瘍細胞が免疫系によって発見されるのを防ぐ機能を幾つかの腫瘍で無効化します3。トレメリムマブは細胞障害性Tリンパ球抗原4(CTLA-4)の活性を阻害することで、がん細胞に対する免疫応答を活性化します4。前臨床データからは、PD-L1とCTLA-4の両方を標的にすることで、追加的ないし相乗的な効果を発揮する可能性が示されています5

006試験のデータに基づく予備分析の結果は、2015年11月に開催された米国がん免疫療法学会(SITC)年次総会で発表しました。ランセット・オンコロジー誌ではより詳細な分析の結果を掲載しており、フォローアップ期間が長く、確定効果についてのより成熟したデータセットを含み、現行の第III相試験へ向けて、ドゥルバルマブ20 mg/kgとトレメリムマブ1 mg/kgの併用(4週毎)を選別して取り上げたデータに着目しています1

ドゥルバルマブとトレメリムマブは開発中のパイプライン製品で、こうした製品として、米国食品医薬品局、欧州医薬品庁、その他の規制当局が研究用途として承認していません。これらの治験用製品に関する情報はそれらの使用の推奨ないし安全性および有効性の根拠としては適しません。

– 以上–

編集者への注記

ドゥルバルマブ(MEDI4736)について

ドゥルバルマブはプログラム細胞死リガンド1(PD-L1)に作用する治験用ヒトモノクローナル抗体です。PD-L1からのシグナルによって腫瘍は免疫系による発見から逃れることができます2。ドゥルバルマブはこれらのシグナルをブロックすることで、腫瘍による免疫回避戦術に対抗します3。ドゥルバルマブは広範な臨床試験プログラムで検討中です。

トレメリムマブについて

トレメリムマブは完全ヒト型抗CTLA-4抗体です。トレメリムマブはCTLA-4の活性を阻害することで、T細胞活性化に対する「ブレーキを解除」し、がん細胞に対する免疫応答を活性化します4,6。動物モデルでは、トレメリムマブなどのヒト型抗CTLA-4抗体によるCTLA-4阻害が抗腫瘍免疫応答を活性化することが示されています4。2015年、トレメリムマブは米国食品医薬品局から悪性中皮腫の治療薬候補として希少薬の指定を受けました。

オンコロジー分野におけるアストラゼネカの活動について

オンコロジーはアストラゼネカが深い歴史に根差す遺産を有している治療領域です。この領域は当社の今後にとって変革力を持つ可能性があり、6番目の成長基盤になろうとしています。当社の理念は、がん治療のパラダイムを塗り替え、いつしか死因としてのがんを根絶することで、患者に貢献することにあります。当社は2020年までに少なくとも6種の新規がん治療薬を患者に届けたいと考えています。

当社の次世代医薬品の広範なパイプラインは、当社の主要疾患領域、すなわち肺がん・卵巣がん・乳がん・血液がんを対象としています。これらの領域では、当社の4つの重要プラットフォームである腫瘍免疫療法、がんドライバー遺伝子と耐性、DNA損傷修復、抗体薬物複合体を通じて開発を進めており、特に併用に力点を置いています。

アストラゼネカについて

アストラゼネカは、イノベーション指向の世界的バイオ医薬品会社として、主として心血管、代謝、呼吸器、炎症、自己免疫、腫瘍、感染症、神経科学の分野における治療のための処方薬の発見、開発、商業化に傾注しています。アストラゼネカは世界100カ国以上で事業を展開し、その革新的医薬品は世界で数百万人の患者さんに使用されています。詳細情報については、www.astrazeneca.comをご覧ください。

メディミューンについて

メディミューンはアストラゼネカのグローバルなバイオ医薬品研究開発部門であり、イノベーション志向のグローバルなバイオ医薬品企業であるアストラゼネカは低分子および処方バイオ医薬品の創薬・開発・商業化に傾注しています。メディミューンは革新的な研究を先駆的に進めており、呼吸器疾患、炎症、自己免疫疾患、心血管疾患および代謝性疾患、がん、ニューロサイエンス、感染症およびワクチンを含む重要な治療領域において、新規治療経路の開拓に取り組んでいます。メディミューンの本社は、アストラゼネカの3つのグローバル研究開発拠点の1つとして、米国メリーランド州ゲイザースバーグにあり、英国ケンブリッジ、米国カリフォルニア州マウンテンビューにも施設を構えています。詳細情報についてはwww.medimmune.comをご覧ください。

References

1Antonia S, et al. Safety and antitumour activity in a Phase 1b study of combined checkpoint blockade with anti-PD-L1 (durvalumab) and anti-CTLA-4 (tremelimumab) in non-small cell lung cancer. The Lancet Oncology. Available at http://dx.doi.org/10.1016/S1470-2045(15)00544-6. Last Accessed February 2016.

2Topalian SL et al. Targeting the PD-1/B7-H1(PD-L1) pathway to activate anti-tumor immunity. Curr Opin Immunol. 2012 Apr;24(2):207-12.

3Stewart R et al. Identification and Characterization of MEDI4736, an Antagonistic Anti-PD-L1 Monoclonal Antibody. Cancer Immunol Res. 2015 Sep;3(9):1052-62.

4Bograd AJ et al. Immune responses and immunotherapeutic interventions in malignant pleural mesothelioma. Cancer Immunol Immunother. 2011 Nov;60(11):1509-27.

5Stewart et al. Preclinical modeling of immune checkpoint blockade (P2012). J Immunol 2013: 190 (1 Meeting Abstracts): Abstract 214.7.

6Lee et al. Novel antibodies targeting immune regulatory checkpoints for cancer therapy. Br J Clin Pharmacol. 2013 August;76(2):233–47.

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